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逃避としての読書

2013年 9月の読書記録まとめ (読み終わった本)

まだ9月は終わっていませんが、タイトルそのままに、ある意味思考停止状態になれる読書に、久々にはまっています。本を読んでいる場合でないのは、当の本人が一番分かっているのですが。

Reading+ というサービスを、大根さんやえがみさんに刺激されて、使い始めました。まだ使い方はよく分かっていないのですが、ある日突然消えてしまったら、せっかくのメモ書きがなくなってしまうので、バックアップとして、このブログにも貼っておくことにしました。なお、☆の評価はあくまで私個人の価値観(好み)や、役に立つかの観点から付けています。役に立つけど、辛口の評価になってしまった本もあります。

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  • 「青い光が見えたから 16歳のフィンランド留学記」
    高橋 絵里香/ 講談社/ 1365円/ (2007/03/16)
    ■ 読了(2013/09/23) / / Amazon
    先日読んだ『老いを歩む人びと』と同じ著者だと思って買ったら、同姓同名の別人だったと分かりびっくり。でも、内容は非常に面白く、一気に読んでしまった。フィンランドの高校の自由さや、著者の努力に感嘆するのは勿論だが、一番強く感じたのは、日本の中学校の異常さだ。私自身は、中学は比較的楽しく過ごし、一転して高校生活が灰色だったが、私の子どもと同年代の著者の中学時代の描写はあまりに暗澹としている。日本社会の息苦しさに思いを至らせながら読んだ。
    http://www.readingplus.jp/entry/4062138565/1694001
     
  • 「老いを歩む人びと: 高齢者の日常からみた福祉国家フィンランドの民族誌」
    高橋絵里香/ 勁草書房/ 4200円/ (2013/03/26)
    ■ 読了(2013/09/22) / / Amazon
    理論研究と現地調査をバランスよくまとめた博士論文の書籍化。現地調査の内容を論文内に取り込む手法が参考になる。調査内容は、[フィールドノートより]、[インタビューノートからのまとめ]、[ラジオ録音]、[ボイスメモより]といった分類で年月日を付けて採録されている。
    内容的には、第5章の「囲い込み」の歴史的解釈が面白かった。フランス革命の余波が及んだスウェーデン=フィンランドでは、帯状農地の末端に並んだ家々を、農地を正方形に再配分することで分散させ、村落での人口集中を回避することで反乱の危険を減少させた、という(131頁)。結果、フィンランドの高齢者は、散居型のマイホーム暮らしを老いの進行とともに諦め、町の中心部の高層住宅へ越して来るという。
    高橋さんのもとではくろんの書き方を学びたい。
    http://www.readingplus.jp/entry/432660252X/1694001
     
  • 「世界一周 TRAVELER'S VOICE (旅人の声から生まれた世界一周&航空券ガイド)」
    世界一周NAVI編集部/ イカロス出版/ 1500円/ (2011/08/11)
    ■ 読了(2013/09/22) / / Amazon
    世界一周した10人の体験談と、簡単な世界一周航空券ガイド。体験談は若い人だけでなく、会社を休職したり、退職した人や、リタイア後75歳で世界一周した人まで。やはり社会人経験者の体験談は身近に感じる。41歳で有給休暇40日を取得して行った浅井さんの、「『何でも見てやろう』の小田実さんの時代とはちがう。特別なテーマがなければ、結局は観光地巡り。旅で得た経験を、社会生活に応用することは簡単ではない」という言葉は重い。それでも、挿し込まれたイエメンのシバームの街並みの写真はすごい。あと、南極にも行けるんだ、という発見。女性一人旅も2人分載っている。こんなに楽しんだら、帰国後、社会復帰出来なくなりそう。帰国後のエピソードも読んでみたいものだ。世界一周の行先がどうもワンパターン化しているのではないか、と感じさせる点で4.0の評価に。
    http://www.readingplus.jp/entry/4863204884/1694001
     
  • 「めくれば始まる 世界一周」
    栗原良平・栗原純子/ 星雲社/ 1575円/ (2013/05/23)
    ■ 読了(2013/09/20) / / Amazon
    歩きながら読むほど夢中になってしまった。最初は書店で平積になっていて立ち読み。その日は買わずに帰ったが、気になって結局、密林で発注。新婚旅行で世界一周したカップルの本だけど、デザインが洒落ている。写真が満載で、各国の英語通用度、治安、物価が星印でまとめられている。中南米、アフリカ、中東、コーカサス中央アジアなどが詳しく、次はどこへ行こうかな~の目的で買ったのだが、読んでるうちに、退職後はバックパッカーになって世界を回るぞ!とか思ってしまう。写真の数々と点数を絞った日記がまたいい。こういう編集の本には始めて出合ったが、抑制の効いた文章も好ましく、とても気に入った。インドや中国奥地もいいな~~。
    http://www.readingplus.jp/entry/4434179454/1694001
     
  • 「新世界 (角川文庫)」
    柳 広司/ 角川書店/ 660円/ (2006/10/01)
    ■ 読了(2013/09/15) / / Amazon
    フランク・オッペンハイマーのことは、告発状の中でしか出て来なかったが、改めてこの当時のことをもっと知りたいと思った。本書が歴史書ではなく、ミステリーとして書かれていることが残念だが、逆にひきつけて読ませる構成や筆力は見事。アメリカという傘の下、日本という小国に生まれた自分、をいやでも考えさせられる。【2013年9月15日】

    かたつむりさんのツイで知った。エクスプロラトリアム作ったフランク・オッペンハイマーのことが書いてあると期待して購入。ミステリとか、全く読んだことないが。【2013年9月5日】
    http://www.readingplus.jp/entry/4043829019/1694001
     
  • 「趣味は何ですか?」
    高橋 秀実/ 角川書店(角川グループパブリッシング)/ 1680円/ (2010/03/27)
    ■ 読了(2013/09/14) / / Amazon
    同僚が見つけた面白本。趣味にいそしむ人々への取材で構成されているのだが、びっくりな趣味や生き方が満載されていて、本当か?その発想はなかった、とうならせる。高橋さん自体の連想がぶっ飛んでいる。なぜ、そこでそう繋がる?みたいな。羨ましい。
    【以下、ネタバレです】
    特に印象に残るのは省庁再編以前の国家公務員の生態、風景印をきれいに押したいがために”ゆうメイト”になってしまったおじさん、防災ワークショップ(これが凄い)。そして、マンションの6畳間に、アルダブラゾウガメのために土を敷き詰めた人。階段が趣味とか。←これは本気で検討に値する。極めつけは、種苗会社2社からカタログを取り寄せて、春用・秋用全部のタネを播いて発芽させた人。さすが医師夫人の経済力!社会教育を学ぶ学生・院生必読の書。
    http://www.readingplus.jp/entry/4048850520/1694001
     
  • 「マダガスカル―自然と不思議が生きている島」
    塚田 美奈子/ 本の森/ 1050円/ (2006/09/01)
    ■ 読了(2012/09/13) / / Amazon
    30歳の女性が、2006年頃に9日間、一人でマダガスカルを旅した旅行記。常識的には、それは危ないだろう、という行動連発の本。どう考えても危ない。が、しかし、タクシー・ブルースの様子などはよく分かるので参考になる。短い期間に、安い旅費で、それなりの場所を見ようと思えば、こういう行動力?が必要か。キリンディ森林保護区は、昼は暑く、夜は凍えるほど寒いらしい。防寒着必携。/自分探しの旅なのか、個人的には苦手なスタイルの旅行記だが、ともかくも、マダガスカル情報源として。みんぱくマダガスカル展で購入。
    http://www.readingplus.jp/entry/4434081578/1694001
     
  • 「マダガスカルへ写真を撮りに行く (四月と十月文庫4)」
    堀内 孝/ 港の人/ 1260円/ (2013/02/28)
    ■ 読了(2013/09/09) / / Amazon
    みんぱくのマダガスカル展の際に、会場内のショップで購入。写真家の堀内孝さんが、いかにマダガスカルに魅入られ、通い詰めるようになったかを語った本。1990年の初訪から2000年の訪問までが回想されている。簡単なイラストが1枚あるきりなので、場所を照合するためには、別に地図等が必要。堀内さんはマダガスカルの人や文化に惹かれているので、自然に興味がある人には物足りないだろう。バオバブ街道や、ベマラハ国立公園に関する記述はある。ツィンギーは、パキポディウム他、植物の宝庫とのこと。
    タクシー・ブルースを使った旅、地元ガイドが道に迷い、ワニのいる川を渡る、何度もマラリアに罹るなど、なかなか壮絶な旅だ。現在はどうだろうか。島内のあちこちをどう移動するか、は理解が進むので、マダガスカル部部員には、必読の書。
    http://www.readingplus.jp/entry/4896292464/1694001
     
  • 「ウェブ社会のゆくえ―<多孔化>した現実のなかで (NHKブックス No.1207)」
    鈴木 謙介/ NHK出版/ 1050円/ (2013/08/27)
    ■ 読了(2013/09/07) / / Amazon
    社会学、人文地理学、観光学等のトレンドを手際よく紹介した本。第一部は楽しく読める。「ルイーダの酒場」「ラブプラス」「ベイビー・シンク・イット・オーバー」の話が面白かった。特に、「ベイビー・シンク・イット・オーバー」はすごいアイデアだと思った。実物を見てみたい。・・・という細部の面白さはあるのだけど、第二部が意外な展開に。鈴木さんの本は初めて読んだが、こんなこと考えている人だったのか?シビック・プライドのあたりから、雲行きが怪しい。「水都大阪キャンペーン」「オリンピック招致キャンペーン」・・・そして、空間の意味の上書き、儀礼の話で終わるのが、不可解。個人の自由を拡大して、再分配で統合で十分ではないのか。最後のページのイラストが気持ち悪すぎます。
    http://www.readingplus.jp/entry/4140912073/1694001
     
  • 「科学者たちの奇妙な日常 (日経プレミアシリーズ)」
    松下 祥子/ 日本経済新聞出版社/ 893円/ (2008/12/01)
    ■ 読了(2013/09/06) / / Amazon
    科研申請書の書き方レクチャー見本を探していたら、松下先生の日大時代のパワポに遭遇しました。ツボを押さえたスライドだったので、どんな方か興味を持った次第です。この本も、チラ見したら、なかなか面白そうです。

    読み終わりましたが、非常に楽しかったし、元気をもらいました。
    http://www.readingplus.jp/entry/4532260302/1694001
     
  • 「キュレーション 「現代アート」をつくったキュレーターたち」
    ハンス・ウルリッヒ・オブリスト/ フィルムアート社/ 2520円/ (2013/08/26)
    ■ 読了(2013/09/06) / / Amazon
    読み出したら止められないほど、面白い。164頁まで読んだ。バーゼル美術館での、ゴッホ作品の購入をめぐるレファレンダムの詳細が分かったのが嬉しい(156頁~)。あと、アムステルダム市立美術館等の「開かれた美術館」周辺の記述(51頁)も助かる。次は、どこへ行こうかな~の旅行ガイドブックとしても貴重。

    読み終わった。途中、中だるみしたが、最後のルーシー・リパードが特に示唆的。自由な生き方と自由な発想。柔軟なアイデアの源として、刺激的。アーカイブの作り方(316頁)も面白い。『シックス・イヤーズ―アートオブジェクトのデマテリアライゼーション』という本も読んでみたい(315頁)。アン・ダノンコートの、「アートスクールと美術館を兼ねていて」の話も示唆的(267-268頁)。

    http://www.readingplus.jp/entry/4845913127/1694001
     

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