「(仮称)安満遺跡公園整備構想[素案]」へのパブリックコメント
パブコメを、以下のような内容で、先ほど送信しました。
安満遺跡公園予定地は、都市中心部に残された貴重な、まとまった面積を持つ田畑である。
[参-2]の市民アンケートの結果を見ると、公園に求めるイメージとして「水・みどり」の回答が67.1%(特に20代74.1%、30代72.6%)となっており、高槻市民(特に若い世代)が公園に期待しているものが、「水・みどり」の豊かな環境であることは明らかである。
[参-19]の生態系調査(鳥類)で、ケリが確認されている通り、公園予定地ではケリが繁殖している。2014年度版大阪府レッドデータリストでは、ケリが準絶滅危惧種に指定されるが、これは、大阪府下でケリの繁殖が可能な水田が激減していることが原因である。水田は2~3枚残すのでは意味がなく、まとまったユニットで残す必要がある。このことはケリだけでなく、北摂域全体で、生き物が採餌・繁殖・移動可能な「水・みどり」のエリアを保全する必要性があることを示唆している。なお、生態系調査は植生・植物相調査、鳥類調査(春期)しか行われていないが、稀少種が生息している可能性のある両性類及び淡水貝の調査も行うべきである。
[条件整理 5]史跡安満遺跡の保存整備に際し「できないこと」として「誤解を招く恐れのある復元や植栽」「農業経営等の文化財の保存目的外の施設整備」とあるが、安満遺跡は弥生時代の「環濠・水田・低湿地・墓域」の遺跡である。遺跡の歴史的価値の顕在化のためには、非営利で水田や低湿地を維持する仕組みを作る必要がある。具体的には、市内の小中学校等の体験田として維持するなどの可能性を検討していただきたい。
[基本構成の設定 21]「湿地的空間」として予定されている面積が狭く、また、水田が維持されるかが明らかでない。
以上の4点を踏まえ、生態系調査を継続実施するとともに、調査の対象を広げること、また今後のプロジェクト展開に際しては生物多様性保全の専門家を交えた検討を行うことを要望する。遺跡公園予定地である京大農場及び北側農地の景観と、ここで目にすることの出来る生き物に、心のふるさとを感じている市民の想いを、ぜひ公園整備に反映していただきたい。
(仮称)安満遺跡公園整備構想【素案】に対する意見募集
意見募集は、2013年12月24日まで。
貴重な都市の自然環境を守るため、多くの高槻市民・市内各団体の皆さんに、パブコメを送っていただきたいと思います。
下の写真は、京大農場に隣接する民有地(公園予定地)の写真で、2011年の春に撮影したものです。